ワードをPDF保存した時の「しおり」についてのバグと対処方法
この記事では、Microsoft Word2016でドキュメントをPDF保存すると、「しおり」がおかしい表示になるバグと、その対処方法について紹介します。
結論は、Word2016、2019で作成したドキュメントをPDF化する時に「しおり」を正しく表示させるには、Word2010、2013で開いてPDF化すること、またはAdobe.comでPDF化することです。
PDFの「しおり」とは?
PDFのしおりとは、下図のとおり左側のパネルに表示される「各見出しへのリンク」です。
試しに「2.1 日本」をクリックしてみましょう。
下図のとおり、「2.1 日本」のページに移動しました。
このとおり「しおり」があると、PDFが読みやすくなります。
WordのドキュメントをPDF保存するときの「しおり」の設置方法
まずは、Wordのドキュメントが下図のように、スタイル「見出し」が設定されている必要があります。
スタイルの設定方法は、下記の記事で紹介していますので、参考にしてください。

スタイルとアウトラインの定義を使って、ワード文書の見出しに番号をつける方法
Microsoft Wordで作成した文書に「見出し」を書くとき、スタイルとアウトラインの定義を使って「見出し」に番号をつければ、文書の体裁を統一しやすくなるだけでなく、文書の入れ替えなどの編集もしやすくなります。
それでは、PDF化と「しおり」の設置をやってみましょう。
ファイルタブをクリックします。
「名前を付けて保存」をクリックし、ファイルフォーマットのプルダウンメニューより「PDF」をクリックします。
「その他のオプション」をクリックします。
「オプション」をクリックします。
「次を使用してブックマークを作成」にチェックを入れ、右下のOKボタンをクリックします。
「保存」をクリックします。

しおりに関するバグ
それでは、WordのドキュメントをPDFで保存した際に発生するバグをご紹介します。
バグを簡単に説明すると「目次を挿入したドキュメントをPDFで保存すると、しおりが正しく設定されなくなる」ということです。
実際の画面で、見てみましょう。
1ページ目に「タイトル」と「目次」が記載されており、その後に見出し1を適用した「アフリカ」、見出し2を適用した「エジプト」、「アルジェリア」が記載されています。
2ページ目は、見出し1を適用して「南アメリカ」、見出し2を適用した「ブラジル」、「チリ」が記載されています。
このドキュメントをPDFで保存してみます。
出力されたPDFのしおりには、「1 アフリカ」と表示されるべき所に「2 南アメリカ」と表示されてしまいます。
バグの対処方法
下記のフォーラムのとおり、このバグは2022年7月時点で未だ解決されていないようです。
フォーラムには、解決策が色々と投稿されていますが、私が試したところどの方法でもバグは解決しませんでした。
しかし、私が発見した解決方法の一つは「Word2010、または2013でPDF保存する」です。
Word2016、2019、Microsoft365では、このしおりのバグが発生しますが、Word2010、2013では発生しないようです。
また、オンラインサービス「Adobe.com」でPDFに変換しても、しおりを正しく表示させることができます。
やり方は、下記の記事をご覧ください。

無料でワードのドキュメントをPDF変換する方法の比較
ワードには、ドキュメントをPDFに変換し保存する機能がありますが、PDFの画質が想定以上に悪いことや、ファイルサイズが大きくなってしまうことがあります。また、2016以降はしおりの表示もおかしくなる場合があります。そこで、この記事では、ワードのドキュメントをPDFに変換する4つの方法を調査し、比較します。
